「私はたくさんお金を稼ぐことができない」
「お金を持つと不幸になるからいらない」
こういった、お金に対する思い込みは多くの人が持っています。
僕はこれを「お金の神話」と呼んでいます。
神話のように、その人の中で無意識にレベルで信じているストーリーになっているからです。
僕のお金の神話
僕の場合、30歳くらいまで、
「自分は月収30万円以上稼ぐことができない」
となぜか思い込んでいました。
実際、ずっとフリーターをやっていたこともあり、どんなに働いたときでも月の収入が30万円を超えることはありませんでした。
その後、アフィリエイトをはじめて、運良く1ヶ月だけ40万円を稼げた月がありました。
が、その後すぐにうまくいかなくなり、結局20代のうちに30万円以上を稼ぐことができたのは1ヶ月だけでした。
人間には恒常性維持機能(ホメオスタシス)という、元の状態に戻そうとする力が常に働いています。
運良く、思い込みと矛盾するような結果が起きたとしても、その結果に対して何もしないままだと、
「ああ、あれはただのまぐれで、結局自分は月に30万円以上など稼げないんだ」
と元の状態に戻ってしまうのです。
今振り返れば、あのとき、僕はきちんと現実を自分に何度も突きつけるべきだったのだと思います。
まぐれだろうが何だろうが、30万円以上稼げたのは事実なのだから、自分の思い込みの方が間違っていたのだと。
それをしなかったので、現実よりも思い込みの方がその後しばらく優先されてしまったのだと思います。
母のお金の神話
僕の母も、お金に関して思い込みを持っていました。
「お金をたくさん持つと、不幸になる」
というものでした。
もしかしたら、多くの人が無意識的にも持っている神話なのかもしれません。
これを母の口からハッキリ聞いたのは僕が30歳を超えたときで、今まではこういったお金のことを語ることはほとんどなかったので、少し意外でした。
僕は、母の言葉に対して、なぜ、と問いかけました。
母はしばらく話しづらそうにしたあと、次のようなことがあったのだと、教えてくれました。
何でも、母の親戚の夫婦は何年ものあいだ慎ましいながらも仲良く暮らしていたのだけれど、あるとき、旦那さんの事業がうまくいって収入が一気に増えたそうなのです。